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社長
外国語が含まれる商標って多いですよね。英語やフランス語ならまだしも、他の外国語だと言葉の意味がわからないのですよね。その場合、類否の判断はどうやるんでしょうね?
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弁護士
えっ、社長。フランス語わかるんですか?
それはさておき、商標の類否判断は、外観、称呼、観念の3つの要素からなされます。一般的な消費者になじみのない言語の場合は、称呼や観念がわかりにくいですから、その点も考慮して類否判断されることになります。

外国語を用いた文字商標の商標登録

一口に外国語と言っても、義務教育の対象となっている英語のほか、日常生活の中で見聞きすることもある中国語、スペイン語、フランス語及びイタリア語等、様々なものが含まれます。

これら外国語を用いた商標の登録を受けようとする場合、言語によって異なる結果となる場合があります。

アルファベットが用いられる外国語の場合

アルファベットが用いられる外国語としては、英語のほか、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語等があります。ここでは、英語、フランス語及びドイツ語の「花」を意味する言葉でそれぞれ商標登録をしようとする場合を考えてみましょう。

商標の類否の判断要素

まず前提として、商標登録は、既に登録されている商標と同一又は類似の商標については受けることができないため、「花」と類似する商標については登録を受けることができません。そして、商標の類否は一般的に、次の3つの要素で判断されます。

商標の類否
商標の類否の3つの判断要素

  1. 外観
  2. 称呼
  3. 観念

具体的には外観については外形を、称呼については、発音する際の音質、音量、音調及び音節を、観念については意味を比較して判断することになります。

言語による違い

それぞれの言語の「花」を意味する単語は以下のとおりです。

英語:「Flower」(称呼:フラワー)
フランス語:「Fleur」(称呼:フルール)
ドイツ語:「Blume」(称呼:ブルーメ)

称呼についてみてみると、英語の商標についてはフラワー等の称呼が生じ、この点について比較されることになります。一方、フランス語及びドイツ語については、これを見た一般的な消費者等を基準とした場合には本来の称呼が生じないとして、本来の称呼では比較されない可能性があります。

観念についても、英語については花という観念が生じるとしてこの点で比較がされる一方で、フランス語及びドイツ語については花との観念は生じないとして、この点での比較はされない可能性があります。

もっとも、想定される一般的な消費者等は、商品や役務ごとに異なります。例えば、アパレル関係ではフランス語が用いられることがある関係上、この関係の指定商品又は指定役務については、フランス語についても称呼や観念での比較がされる可能性があります。

アルファベットが用いられていない外国語の場合

アルファベットを用いない言語、例えばタイ語やアラビア語で書かれた文字を商標登録しようとした場合には、上記とはまた異なる扱いとなります。

例えばタイ語やアラビア語で書かれた文字を文字商標として登録しようとしたとしても、通常、これは文字商標ではなく、図形商標として扱われます。そのため、既に登録されている商標との比較は、外観についてのみなされることになります。したがって、既に登録されている商標と称呼や観念が共通していたとしても、そのまま登録される可能性があることになります。

外国語ごとの違い

上記のとおり、外国語によって類否の判断の要素は異なり、これによって商標が登録となるか否かも異なってきます。そのため、商標の登録を受けようとする場合には、この点も検討する余地があるものと考えられます。

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社長
同じ観念の単語でも、言語ごとに外観、称呼が違ってくるんですね。さらに、普通の日本人が読めないような言語だと、称呼や観念もわかりにくいですよね。
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弁護士
社長はフランス語ペラペラなのはわかりましたけど、あくまでも一般的な消費者基準ですからね。