知財FAQは、開設当初は写真AC様の素材を使わせていただいていたのですが、後にいらすとや様の素材も使わせていただくようになりました。

両者とも無料素材ですし特に不満もなかったのですが、弁護士として利用規約を読んでみると色々とアレなことがわかりました。いらすとや様は全て著作権をご本人がお持ちなのでしょうからある意味安心できるのですが、商用利用は20枚までという制限があり、この制限はオウンドメディアには適用されないような感じの規約もあるにはあるのですが、よくわからなかったので、とりあえず使い続けるのは保留にしました。

他の無料フォトストックも色々と探してみたところ、無償なので仕方ないのですが、仮に第三者が著作権を有する素材が紛れ込んでいた場合には結構面倒なことになるのがわかりました。すなわち、著作権保証がないので、訴えられたら自己責任ですし、著作権侵害についてはおそらく不法行為の故意過失がないという判断になるとは思うんですけど、アマナイメージズ事件(東地判H27年4月15日)をみてみると、結構過失の判断がきびしいなとも思います。

弊所の場合には弁護士費用はかからないのでいいのですけど、それでも訴訟のコストは馬鹿になりませんので、安全サイドを取って有料のストックフォトにすることにしました。

しかし、有料のストックフォトも費用とサブスクリプションプランで毎月使える枚数がサービス提供者によってかなり違います。知財FAQの場合月に30枚ぐらいしか使いませんが、サブスクリプションプランが月に10点の次は月に40点になっているところが多かったです。

また、規約もかなり違って、記事にも書きましたけど、アマナイメージズは著作権保証がない一方で、ゲッティはあったりします。

そういうわけで、色々と見比べると各社でかなり雰囲気が違います。利用規約の比較とかやってみても面白いかもしれないですけど、そもそも規約の文言が直訳調なのはまだマシで、日本語としてどうかと思うようなものも多々あり、読みにくい規約の会社が多いのはなぜなのでしょうか。

そんなこんなでコスパと規約を見比べた結果、iStocと契約することにしました。

笠原 基広